#福島原発 :沸騰水型マーク1格納容器の欠陥が新たに明確になる!ガンダーセン氏 2/6

沸騰水型マーク1格納容器の欠陥が新たに明確になる!
New Containment Flaw Identified in the BWR Mark 1

from Fairewinds Energy Education.
アーニー・ガンダーセン氏 / フェアウィンズ 2012年2月6日
 

翻訳者:小林 順一さん *転載 http://kobajun.chips.jp/?p=1858
*今回は、私も最初の部分を訳し始めていましたが、小林さんの全訳がありましたので掲載させていただきました。字幕化ができたら、この動画に入れ込む予定です。^^/

<ビデオ日本語訳>
私は福島第一原発の事故初日いったい何が起きていたのか、たくさんのことを考え続けてきました。
そして私はみなさんとその情報を共有すべきと考えられる、非常に興味深い情報を手にしました。
福島第一原発は世界で最も大きな原子炉のひとつです
ビデオをご覧いただけばいかに機能的に見えるか、この発電所が印象的な施設であることをおわかりいただけると思います。
そして多くの人々が、爆発後の写真も見ています。
事故が起きた2日間のうちに、この施設は数百億円の価値を持つ資産から、数兆円の負債を生み出すものへと姿を変えました。
私は世界の産業界における歴史の中、この事故が史上最大のものになることを確信しています。

私は福島第一原発について、津波が襲ってから爆発が起きるまでの間に何が起きたのか、この点に焦点を絞りたいと思いました。
そして私はこれまでの歴史的な記録を検証することで、何か重要な手がかりを得られるのではないかと考えたのです。


▽格納容器が『小さすぎる』マークⅠ型原子炉

ここで少し話を戻して、一分ほど原子力発電を構成する要素に関するお話をさせていただく必要があります。
原子炉は原子炉核の容器の内側に、文字通り格納されています。格納容器については先ほどもその姿をご覧いただきましたが、現在映し出されているのはブラウン・フェリー原子力発電所の原子炉です。
格納容器のてっぺんにはふたがあり、この蓋はたくさんの、非常にたくさんのボルトによって固定されています。
このお茶を淹れるための器具を使って、別の説明を試みましよう。
これが格納容器に当たり、原子炉はその中に設置され、てっぺんに蓋(ふた)がねじ止めされます。

このため事故が発生し、格納容器内部の配管が損傷したとしても、理論的には汚染されたガスは格納容器内に密閉されたままになります。
の原子炉格納容器が非常に小さいことは、長く指摘されてきた事実です。
この結果、アメリカの原子力規制委員会は、1980年代この型の原子炉に通気口をつける改良を行うように指示しました。
その理由はこの原子炉が設計された当時は、事故が発生すれば原子炉内で水素ガスが大量発生することを、技術者たちが理解していなかったためでした。
そして福島の事故で、それが現実になってしまいました。
福島では冷却装置が機能しなくなったため、核燃料棒が非常な高温になりました。そして水と反応した時、水素ガスが発生したのです。


▽格納容器内の圧力は一定数値以上上昇しなかった

事故初日の事故に関するデータは、控えめに言ってもめちゃくちゃです。
私は何とかこのデータを整理することができましたが、かなり複雑ですが、この資料を使って道筋をつけて行かなければなりません。
ご紹介するのはたくさんのマスがある表です。
最初の列は日にちと時間。
しかし私が最も興味があるのは、4列目を過ぎてからです。

しかし私はこれを1立法インチあたり何ポンドという、もっとわかりやすい単位を使ってご説明しようと思います。
表の最後にあるのは事故を起こした直前のもので、圧力は大気圧と等しくなっています。
つまり数値は1パスカル、14.5ポンド/立法インチになります。
そこに津波がやって来て、電源が失われました。
そして次のデータの計測時点は8時間後になっています。
ほとんどの機器の電源が失われ、記録が残されていないのです。

そして2日目の朝になると、格納容器内の圧力が普段の9倍、125ポンド/立法インチにまで上昇しました。
しかし、実はこの格納容器は、125ポンド/立法インチの圧力に耐えられるようには設計されていないのです。

少し詳しく見てみましょう。
午前9時30分になると圧力が下がり始め、続く7時間のうちに圧力はさらに低下し、2日目の朝の時点よりもかなり低下しました。
ここで最初の疑問が出てくるのですが、午前中より午後の圧力の方がはるかに低くなった理由は何でしょうか?
考えても見てください、格納容器の中ではあらゆる種類の水素ガスが生成されつつけていたのに、なぜ?

ひとつ考えられる事は、格納容器の通気口が開いていた、という事です。
しかし、この時点でベントは行われていません。
ではなぜ圧力は低下したのか?


▽40年前の『ストレステスト』

おそらくこういうことであっただろう、と私が信じるテストが過去に実施されていたのです。

それは40年前、アメリカのノース・キャロライナ州にあるブランズウィック原子力発電所で行われました。
今やアメリカの原子力工業界、IAEA、日本の関係者、彼らすべてがこの事実を把握していますが、この試験が行われたという事実に目をつぶり、あたかもそんなものは存在しないかのように装っています。

40年前に起きた事、それはこのような事です。
格納容器内の圧力が高まり、その圧力が100ポンド/立法インチを超えたとき、まったく予期せぬ事態が発生したのです。
格納容器のてっぺんにあるふたがはずれ、持ち上がり始めたのです。
もう一度ここにあるお茶の容器でご説明しましょう。
格納容器のふたを固定しているボルトが伸びきってしまい、ふたが持ち上がり、その結果ガスが噴き出したのです。
この結果100ポンド/立法インチの圧力で、ガスの漏出があり得る、という事実が提示された事になります。

これは事故ではなく実験であり、圧力を上げたのは水素ではなく空気です。
しかしブランズウィック原子力発電所にある原子炉は、100ポンド/立法インチの圧力で漏出が始まる事が確認されました。


▽予期せぬ『ベント』で水素ガスが充満

それでは福島の事故の表をもう一度見てみましょう。

どの時点で福島の原子炉は暴走を始めたのでしょうか?
そうです、まさに圧力が100ポンド/立法インチを超えた時点です。
この時点で格納容器から水素ガスの漏出が始まり、原子炉建屋内に充満し始めたのです。
ベント作業を始める前から、格納容器は「開いて」しまっていたのです。

爆発の直前、福島第一原発を撮影した写真をご覧ください。
明らかにベント、通気口が開いています。
そして写真の右側、排気装置のてっぺんから水蒸気が立ち上っているのが見えます。
この通り、てっぺんから煙が立ち上っているのが確認できます。
この煙の正体は高濃度に汚染された放射性ガスと水蒸気です、それが白煙の正体です。

これで爆発直前に、「意図しない」格納容器のベントが行われていたことがわかりました。
今では日本側も格納容器のベントは行われていたが、配管のどこかで、あるいは何らかの理由で原子炉内に漏れ出した水素ガスが爆発を引き起こした原因である、と述べています。


▽『ベントの遅れが爆発原因』のウソ

しかし私の考えは違います。
原子力産業界の言い分も、日本側の言い分も受け入れがたいものです。
ここにあるデータが、40年前にブランズウィック原子力発電所で行われたテスト通りの結果になったことを物語っています。
つまり記録が残っていない8時間の間、あるいはそれ以上の時間、ふたが持ち上がることによって、基本的に格納容器は破裂したのと同じ状態にあった。
そこからガスが噴出していたために、格納容器内の圧力が100ポンド/立法インチ以上 になることは無かったのです。

格納容器から漏れ出した水素ガスは原子炉建屋内に充満しました。
後は、火花が散るだけで原子炉建屋は吹き飛ばされることになります。

これは極めて重要な違いです。

原子力産業界、アメリカ原子力規制委員会、そして日本はもっとしっかりベントを行っていれば爆発は防げた、と言っています。
しかし、格納容器のふたがすでに空いていたのであれば、ベントは関係ありません。

マークⅠ型原子炉は内部の圧力が高まった場合は正常にベントができない、構造的な欠陥を抱えているのです。
福島第一原発のBWR型原子炉が設計通りの性能を発揮したのかどうか、世界中にあるBWR型原子炉にとってきわめて重大な問題です。


来週以降も何か新たな確証をつかんだら、すくにお知らせするつもりです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
今後も情報を絶やさないようにします。

-END-
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テーマ : 原発事故
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